廃業率が高いと言われる飲食店を開業して、大きな利益を上げるために必要なことは、、、ズバリ「立地」です。
今回はその立地の重要性と注意点について解説します。
飲食店の成功に影響する立地の重要性
飲食店経営において立地は非常に重要な要素であり、一般的には立地が飲食店の売上に占める割合は30%から50%程度と言われています。
いくら美味しい料理を出しても、いい接客をしても、一度立地を誤ると繁盛店から遠のいてしまいます。
立地選定で注意しなければならない要素は以下の通りです。
1. 顧客の流れ
まず最も大きな要因は「顧客の流れ」です。
人通りが多い場所に店を構えることは、自然と多くの潜在顧客に露出する機会が増えることを意味します。
例えば、駅前や繁華街に位置する飲食店は、通行人の目に留まりやすく、ふらっと立ち寄る顧客が多い傾向があります。
そういった人の通りの多い場所ではファストフードやラーメンなど、手軽に食べれる飲食店が繁盛する傾向にあり、低価格でお客様の回転を重視した経営が求められます。
2. 競合店の存在
次に考慮すべきは「競合店の存在」です。
同じエリア内に同業態の飲食店が多い場合、集客競争が激化します。
しかし、これが必ずしも悪いことではなく、飲食店街のように多くの飲食店が集まることで相乗効果を生む場合もありますので、しっかりとした差別化が可能であればあえて競合が多い場所に出店するという戦略もあります。
また、競合が少ない地域に出店した場合、一時的には独占状態になるかも知れませんが、競合の出現により売上が激減する可能性もあるため、一定のリスクも伴います。
3. アクセスの利便性
「アクセスの利便性」も見逃せません。特に車で来店するお客様が多い地域では、駐車場の有無が重要です。
また、公共交通機関のアクセスが良い場所も、多くの顧客にとって訪れやすいと言えます。
例えば、バス停や駅から徒歩圏内にある店は、アクセスの良さから多くの集客が期待できます。
4. 周囲の環境
「周囲の環境」も重要な要素です。オフィス街にある飲食店はランチタイムの需要が高く、住宅街にある飲食店は夕食や週末の需要が高くなる傾向があります。
観光地に位置する場合は、季節やイベントによって集客が大きく変動するため、柔軟なメニュー構成やプロモーションが必要です。
5. 視認性
最後に、「視認性」も大きな影響を与えます。通行人から見やすい位置にあるかどうか、看板の目立ち具合、店の外観などは、初めて来店する顧客にとって大きな決め手となります。
せっかく駅前に立地していても、路地裏で看板もなければ集客は見込めません。
視認性の高い立地にある店は、一見客を引き寄せる力が強いです。
最後に
これらの要因を総合的に考慮しながら、家賃相場を比較して立地選びをすることが、飲食店の成功にとって非常に重要です。
好立地で安い物件もあれば、集客が見込めない割高な物件もありますので、不動産屋が勧めるからと言って、安易に出店場所を決めないようにしてください。
一般的に飲食店の家賃は売上の10%までと言われていますが、飲食店経営で大きな利益を出している店舗は売上の8%以下の家賃に抑えられています。
今もし開業を考えているのであれば、店舗の家賃が想定する売上の8%以下になるような場所での出店をお勧めします。
立地は単なる場所の選択ではなく、顧客の流れや競合環境、アクセス、周囲の環境、視認性、そして家賃を総合的に捉えた上での決断が求められます。
飲食店経営において、立地選びは最初の一歩であり、その後の成功を大きく左右する最も重要なポイントだと覚えておいてください。